書家の写真2 ∞ 八戸香太郎

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筆の町

先日スケジュールに間が出来たので広島に行ってきた。広島市から車で40分くらいの所にある熊野町に用事があったからだ。熊野は筆の産地で、日本のかなりのシェアを持っている。だから「筆の町・熊野」として町も盛り上げようとしている。



御世話になっている筆会社の社長さんがわざわざ広島駅まで迎えに来てくれたので、そのまま軽く案内してもらった。



町おこしのひとつの施設として「筆の里工房」なる立派な建物もある。



この筆は世界一デカイとかで400kgもある。中にはたくさん筆の展示や、ショッピングコーナーなどがある。町おこしの助成金と税金を結構つかったな、という印象。得意のとりあえず「ハコモノ」をつくれば何とかなるだろ、というものである。

しかし、だ。

町の閑散とした感じはどうだ。いわゆるシャッター通り。若者はなく、活気もない。
いわゆる地方の地場産業の厳しさを如実に示している状況を目の当たりにした。



筆も他の業界と同じく、価格競争によって淘汰されてきた。安価な筆はやはり中国産のものが圧倒的に多い。それに元々筆を生産する技術そのものが中国から来たものだ。だから最近は中国製の筆も結構使える。品質はそこそこで価格は10分の1、となったらやはりそちらが多く売れるのは道理である。



筆職人さんの高齢化も著しい。そして継ぎ手がいない。伝統工芸師がパートに行っている状態じゃ跡継ぎになりたいという人が出てこないのも仕方ないではないか。これも地方の地場産業が抱える大きな悩みである。

私はこれまで何気なく筆を使って来たと思う。
使いやすい筆やおもしろい筆を何も考えずに買い、使って来た。
しかしその裏で現場は悲惨な状況になりつつある。
彼らがいるから私が楽しく書ける。
そんな当たり前の事も考えずに書いてきた。

猛省した。



「書道文化をもっと広げたい、町を活性化させたい」と話す社長とお好み焼きを食べながら語りあった。新しい展開を少しずつ少しずつ。私も微力ながら応援したいと思う。次の世代によりよい状態で渡せるように、何か作戦を練っていきたい。



広島って、実は初めてきたんだけど、考えさせる事がいっぱいです。

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photo by kotarohachino - -
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